文鳥と暮らしてみたくなったら
お迎え前に調べておきたいこと
考えておきたいこと
◆ 10年間の生活を想像してみましょう◆ 文鳥のお世話で大変なところ
◆ 雛から育てなくても手乗りになります
◆ 希望の性別でないことがあります
お迎え前に調べておきたいこと
飼える環境か確認しましょう
ペットOKのお家に住んでいるか
文鳥の鳴き声はそこまで大きいとは思いませんが、やはり鳴くときは鳴いてしまいます。
文鳥が鳴くのを気にして生活したり、
鳴くことで文鳥が怒られたりするのはお互いにしあわせではありません。
堂々と文鳥の声が外に聞こえても大丈夫なお家で飼いましょう。
有機溶剤を使わない部屋を用意できるか
体の小さな鳥さんたちにとって、有機溶剤の臭気は命を一瞬で奪ってしまう大変危険なものです。
有機溶剤とはすごくざっくり言うと、
マニキュアや除光液、接着剤、ペンキ、そしてアロマなど、ニオイがするものがそれにあたります。
例えばネイルアートやプラモデルを作ることなどが趣味の方は、
何か工夫をしないと一緒に住むのは難しいと思います。
私も実はUVレジンで工作するのが好きだったのですが、ネムイちゃんが来てからは一度も作っていません。
外から漂ってきたニオイだけで命を落としてしまったという事故例もいくつか拝見しました…。
悲しい事故例を目にすることになると思いますが、ご自身でも検索してみてください。
中でも盲点なのはナベやフライパン、アイロンなどに使われている『テフロン』なので調べてみてください。
「鳥さんにとって安全な部屋を用意できるか」お迎えする前に考えておきたいことのひとつです。
鳥を診てもらえる動物病院を探しましょう
意外に動物病院といっても「犬・猫限定」のところも少なくありません。本当は『鳥専門の病院』が一番安心ですが、近くにない場合も多いと思うので
『鳥も診てもらえる動物病院』を休診日が異なるところで2つ以上見つけておきましょう。
体が小さな鳥さんは、「様子を見る」と命取りになることも多いようです。
できれば”車があれば行ける”などの条件付きではなく、家族全員が誰でも連れて行けるところがいいと思います。
ついでに、いざというときに預かってもらえるペットホテル(バードホテル)も探しておくと安心です。
飼育本を読んでみましょう
インコさんたちの本は多いのですが、文鳥の本は置いていないところも多いです。
まずは購入しなくても、近くのどの本屋さんに文鳥の本があるか把握しておくといいと思います。
我が家にある文鳥・鳥さん関係の本は今のところこんな感じなのですが、
「これはお迎え前に、これはお迎え後に」など私的なおすすめがあるので、別の記事にまとめてあります。
→おすすめ書籍のページ
http://buncho6e6.blog.fc2.com/blog-entry-16.html
購入しなくても、図書館にある場合もあります。
私も、今は本屋さんに売っていないような少し古めの本を、いくつか図書館で読みました!
足を運ぶ機会があれば、探してみるといいかもしれません。
考えておきたいこと
10年間の生活を想像してみましょう
文鳥の平均寿命は8年と言われているそうです。
最初は長いと思いましたが、今では短いと思います…鳥さんによっては50年も生きる種類の子もいます。
ネムイちゃんも長生きしてほしいです…!
さて。
「一緒に暮らせるのか」の一番の条件として、
『その10年間責任を持って一緒にいてあげられるのか』があると思います。
例えば我が家で思いがけず困ってしまった例として、
『海外に連れて行くのが非常に難しい』ということがあります。
色々方法を考えましたが、結論としてほぼ無理です。
よって、例えば今学生さんで将来海外で活躍したいと思っているような方がいらっしゃったら、
今から一緒に暮らすのはあきらめて、永住先でお迎えするのがベストだと思います。
これはすごく極端なお話でしたが、起こり得るいろいろな状況を考えて
『10年間一緒にいられるのか』想像をしてからお迎えするのがいいと思います。
文鳥のお世話で大変なところ
ここでは「ここがちょっと大変」というところを挙げてみようと思います。
▶適温・適湿が人間と違うため、温湿度管理が大変
「大変」と感じることの8割は、この部分に関連したことだと思います。
人間には暑くてたまらない日本の夏ですが、文鳥さんたちにとっては一番適温で元気な季節です。
(もちろん真夏の真昼間に直射日光で日光浴なんてさせるのはNGです!)
逆に冬は、命の危険と隣り合わせな非常に神経を使う季節ということになります。
後の項目でも書いていますが、
我が家では1年目の冬はネムイちゃんがいる部屋は
エアコンとペットヒーターとサーモスタットを24時間点けっぱなしで過ごしました。
ネムイちゃんが寝たあとの夜は特に、寒くなっていないかこまめに確認しに行ったりもしていました。
ネムイちゃんが来て初めて寒くなり始めた秋には、
夜1時間おきに心配で起きてしまう日があったくらいです^^;
我が家の温度と湿度管理については別の記事でまとめるつもりです。
(只今準備中!)
▶消灯後部屋で過ごせない
我が家ではリビングにネムイちゃんがいるのですが、
ネムイちゃんが寝たあとリビングで過ごせなくなって一時期すごく不便な生活をしていました^^;
今ではテレビなどを別の部屋に移して、その問題は解決しています。
もしかしたらみなさんのお家でも似たようなことが起きるかもしれません。
▶もう寝坊できなくなる!
これは文鳥に限ったことではないと思いますが、お世話のために毎日早起きしなければいけません。
平日は余裕を持つ場合は2時間は早く起きることになると思います。
そして休日も、今まで夜更かしして昼頃起きるという生活をしていた人も
夜更かししても早起きしなければいけなくなります。
お昼まで寝ているのが好きな人は、その生活にさよならしなければいけなくなります。
それでも大丈夫か自分とよく相談してみましょう!
▶お掃除の回数が増える
どうしてもエサが部屋の中に飛び散ることになります。
(でも一応している我が家の対策については別ページで準備中です)
そして放鳥中に文鳥さんが床を歩くことになると思うので、
変なものを食べさせないためにも必然的にお掃除の回数が増えると思います。
でもこれは大変というよりも「良い点」なのかもしれませんね^^
お迎えする前に、文鳥さんとの生活を想像してみましょう!
雛から育てなくても手乗りになります
鳥さんの雛は最初は自分でエサが食べられないので、親鳥から口移しでもらいます。
その親鳥の代わりに人間がエサをあげることを「さし餌(さしえ)」といいます。
そしてそのさし餌から自分でエサを食べられるようになった状態を「一人餌」というのですが、
ネムイちゃんは生まれて2カ月のとき、一人餌になった状態で管理人と出会い我が家にやってきました。
そのころのネムイちゃんの写真です^^
そう、私はネムイちゃんにさし餌をしなかったのです。
でも今こうしてネムイちゃんは手乗りにもなってくれたし、私のことをパートナーだと思ってくれています。
これはあとから本を読んで知ったのですが、さし餌をするのは人間なら誰でもいいらしいのです。
そしてそのあとにパートナーを決める時期が訪れ、
そのときに「いいな~」と思った人をパートナーにするそうなのです。
これはなんとも「いいとこ取り!」なことのように思えるのですが、
伊藤美代子さん監修の幸せな文鳥の育て方という本には、
「初心者には一人餌になった子をお迎えするのがおすすめ」とハッキリと書かれています。
私もやったことがなくてわからないのですが、さし餌は慣れていない人にはとても難しそうに見えます。
本でもおすすめされているので、
『一人餌になった子をお迎えする』ということも選択肢に入れてもいいかもしれません、というお話でした。
希望の性別でないことがあります
文鳥に興味が出てきて動画などを見始めると、
上手にお歌をさえずる文鳥さんや、ぴょんぴょんと求愛ダンスをするかわいい文鳥さんの姿を見ることになると思います。
しかし、そのさえずりとダンスをするのは「オスだけ」なのです。
しかもメスは卵詰まりなど卵に関する心配があり、そのために寿命もオスより短いと言われていると
すでにご存じの方もいらっしゃるかもしれません。
そんなこと言われると、誰だって「オスがいい!」と思いますよね…。
私も最初はネムイちゃんが男の子だったら安心だなあと思っていました。
しかし、雛や中雛としてお迎えする次期にはまだオスもさえずりやダンスをしないので、
DNA検査をした子以外は性別を判定することができません。
多少、足の太さや体の大きさ、顔つきなどで予想できることもできるのですが、けっこう当てになりません。
例えばネムイちゃんは顔つきだけで言ったら実は男の子っぽいのですが、実際には女の子でした。
(卵を産むまでは、これもまだ「たぶん」の話なのですが^^;)
でも、女の子でもがっかりしないでほしい!…ということで、女の子のいいところを書いてみます!
女の子のいいところ
勇敢!度胸がある!
文鳥さんは基本的に神経質で怖がりな面があるのですが、いろいろ拝見していると
「女の子はそうじゃないよ!」という声も多く聞こえてきます。
ネムイちゃんの場合も、「新しいものがあると必ずすぐチェックしに行く」という勇敢なところがあります。
普通は小さいときに慣れさせておいたもの以外は怖がるようなのですが、
(苦手な『色』がある子もいるそうです)
慣れさせ忘れてしまったものにもすぐに慣れてくれて、その部分がとても飼いやすいなあと思います。
それから通院するときのお出かけも苦手な感じはなく、むしろ楽しんでいるように見えます。
キャリーケージの止まり木につかまって、
乗り出すように進行方向をぎゅっと見つめているネムイちゃんの背中が、いつもとても頼もしいです!
と…書きましたが、「男の子だけど勇敢だよ!」と言われたら何も言えません^^;すみません…
でも、女の子だとわかっても悪いことばかりではないよということをお伝えしたかったのでした。
私も最初は本当に『卵=命を落とす』くらいに思っていてすごく怖かったのですが、
ネムイちゃんが通っている病院の先生が意外にも
「卵は病気じゃないからね、産むなら卵管が柔らかい若いうちがいいですよ~」と楽観的な考えで
それを聞いてからは少し気楽に考えられるようになりました!
もちろん背中やおしり付近を触らないなど基本的なことは気を付けていますが、
それ以来「産むなら元気に産んでもらおう」という気持ちも持つようになりました。
発情期は、太らせないけれど栄養も不足しないように気をつけています。
少し大変なこともあるけれど、女の子の飼い主仲間さん、一緒にがんばりましょう~!^^
2人以上で飼うとパートナーでない人が出てしまいます
文鳥は飼い主さんを群れの一員とかではなく『パートナー』と思ってくれる。そこがとってもかわいい!!
と、こちらの項目でも書いたのですが、ここでひとつ注意しなければいけないことがあります。
それは、パートナーに選ばれるのは一人だけということです。
すなわち、2人以上のお家にお迎えすると『パートナーでない人』が出てしまうということなのです…
パートナーでない人はどんな扱いを受けるかと言いますと…
パートナーの人が手を出したときは怒らないのに自分のときだけ「くるるー!」と威嚇されて突っつかれるとか、
一応触ることは許されるけれどパートナーの人ほどリラックスした様子を見せてくれないとか、
ちょっぴり切ないことばかりです…
(首に)メリッ!!
(痛がっていることがわかるのか、私の首にはやらないんですよね^^;)
2人以上のお家の場合は、そういう人が出ても恨みっこなしよ!という話し合いが必要かもしれません。
しかし…!
ネムイちゃんの場合で申し上げますと、最初はそういう扱いを受けていたパートナーじゃない方の人も
今ではどっちがパートナーかわからなくなるくらい懐いてもらっています!
こちらの本に、
「信頼関係を築き『人に対する好奇心が強まる』と見知らぬ人の肩や手にも止まるようになる」と書かれています。
実は我が家ではこれに成功したのではないかと思っています。
なので最初はちょっと寂しい想いをする人が出るかもしれないけれど、
みんなでずっと優しく接していれば
『人間が好き』状態になって家族みんなに懐く日が来るかもしれないということです。
あきらめずに、いつでも優しく接しましょう~!
トイレのしつけはほぼできません
トイレのしつけですが、インコさんなどはトレーニング方法なども本に載っていたりするのですが
文鳥さんの場合はあまり見たことがありません。
でもネムイちゃんを見ていると「ここでしたくないな~」というのはあるみたいなので、
(例えば私の服の中とか!)それを利用すればもしかしたらトレーニングできるかもしれないですが…
ネムイちゃんにとってウンチをするということは、私たちで言うとまばたきみたいなものなのかなと思います。
「ここでしちゃいけない!」って言われたらしないこともできるけれど、
そもそもすることを意識していないのでなんでダメなのかもわからない…そんな感じかなあと思います。
ウンチは、ネムイちゃんの場合1時間の放鳥中に2~4回くらいしかしません。
そんな頻繁ではないので、目を離さずによく見ていれば
されたら嫌なところ(例えばPCの上とか)にはされなくて済むのではないかなと思います!
(私は危ないときは手でキャッチしています!^^;)
お留守番はできるけれど…
よく飼育本にも「一晩くらいなら一人でお留守番できます」と書いてありますし、
ネムイちゃんが通っている病院ではペットホテルもやっているのでお出かけも安心!と最初は思っていました…
でも、いざ一緒に暮らし始めると…かわいそうで全くお出かけできなくなってしまいました!!^^;
共通の言葉が話せたら「明日帰ってくるからね」とか「明日迎えに来るからね」って
言って聞かせられるのですがそれができないので、ネムイちゃんからしたらすごく不安だと思うのです。
「あちし(ネムイちゃんの一人称)は置いていかれたんだわ…涙」と思うに違いないと思ったら
かわいそうでお留守番も預けることもできなくなってしまいました…
しかしそんな甘い考えが災いして、
急な冠婚葬祭で一晩泊まらなければいけなくなったときにとても大変でした…
結局、いきなり知らないところで一晩過ごさせるのが怖くて
カーテンを一部だけ開けて自然に夜暗くなるようにして、家に置いて出かけて
夜行バスで次の日の朝帰ってくるという作戦に出ました。
出かけている間は生きた心地がしませんでしたが、
なんとか次の日心身ともに元気な状態で会うことができて現在に至ります。
こんなときのために、なんでもない日にホテルに預けて第二のお家になるくらい慣れさせておけばよかった!
と思っています。これからでも遅くないので、やってみなきゃいけませんね。
そんなわけで、気軽に遠出するのが難しくなりますよというお話でした。
日帰りできる範囲なら全然問題はありません!
大切になるほどお金がかかります
文鳥に興味を持っていろいろ調べ始めると、
「かわいくて、お世話が簡単で、お金がかからない!」とよく目にすることになると思います。
でも私は「かわいい」以外は実際はちょっと違うかなあと思うところがあるので、
「こんなはずじゃなかった!」とならないためにもここに書いておこうと思いました。
我が家のちょっと過保護っぽい例ですが、寒さに弱い文鳥にとってとても重要な冬の暖房。
その暖房の種類はどれがいいのかと家族で考えて、
今まで石油ファンヒーターを使っていたのを全面的にやめて(もう全部捨ててしまいました^^;)
エアコンとオイルヒーターで過ごすことにしました。
もうピンときた方が多いと思いますが、この2つは電気代がものすごくかかります。
ピーク時には1カ月の電気代が3万円の大台にも乗ってしまったくらいです^^;
でも、特にまだ子供の1才までは過保護すぎるくらい過保護にしようという我が家の方針で、
この電気代はしょうがないということになりました。
過保護っぽいと書きましたが、上には上がいて
鳥さん用に家をリフォームすることが一部の鳥飼いさんたちの中で流行っているそうです!
もちろんよく言われているように、エサ代は高くても月に数千円で済みます。
でもそれ以外の+αが、思った以上に大きくなることもありますよというお話でした。
リフォームなんて無理なので、ネムイちゃんには洗濯物干しをアスレチック代わりにして遊んでもらっています!^^
以上、『文鳥と暮らしてみたくなったら』のページでした。